イモンネ 伊勢神宮前

4/25~5/6 まで新宿京王百貨店の「あいぱく」に出店中

伊勢神宮のジェラテリア

イモンネ伊勢内宮前店

〒516-0024 三重県伊勢市宇治今在家町54

営業時間

平日 :10:30~17:00(LO:16:30)
土日祝:10:00~17:00(LO:16:30)

定休日

無し(臨時休業を除く)

※臨時休業時は Instagram で事前告知いたします

ジェラ餅 開発物語

試行錯誤の末に誕生した イモンネ オリジナルの「ジェラ餅」、その誕生にまつわる物語

故郷の伊勢、そして地物の「ほし芋」の魅力をスイーツで表現したくて

「ジェラ餅」は三重県は伊勢志摩出身のパティシエ、イモンネ店主(橘 麻衣)によって開発されました。

自身を育ててくれた故郷への恩返しとしての気持ち、そして幼い頃から慣れ親しんだ食材、伊勢の地で作られる「ほし芋」への情熱を胸に、数々の試作を重ねた末にイモンネ独自のスイーツとして2023年に世に出ました。

しかし、パティシエ技術の基本は洋の世界です。そこに和の食材である「ほし芋」の味わい、さらに故郷の伊勢の地のイメージを融合させる作業は困難な道のりであり、挑戦の連続…。

不屈の心で苦難の突き破り、ついに地元だけでなく遠方の方々からも注目される「ジェラ餅」を完成させることができました。

あえて「餅」にこだわった理由

三重県伊勢といえば「伊勢神宮」。そして古くから多くの参拝客が訪れるこの地において、その参拝客に愛されている「赤福」は単なる和菓子の域を越え、伝統や歴史と言えるほどの存在になっています。

一般的に「赤福」と呼ばれますが、正式には「赤福餅」という商品。”お餅の上にこしあんをのせた餅菓子”とあるように、餅は伊勢を代表する食品でもあります。だからこそ、赤福のように永く愛される伊勢らしいスイーツを、と思い立った時、真っ先にお餅を使うことを決めました。

味の追究。餅と相性バツグンのジェラートづくり

餅を使うことを決めた後も挑戦は続きました。ジェラートには様々な味(フレーバー)があり、お客様に満足いただくためには十数種類以上の味を用意する必要があるからです。歴史あるジェラートには基本的な味の指標はありますが、餅と掛け合わせた場合の指標は無く、私たちの知る限り初の試みとなりました。

特に試行を重ねた点は、餅から始まる食体感でした。通常のジェラートであれば、ジェラートが最初に舌に触れるため、第一印象に注力すべきでしょう、しかし「ジェラ餅」の場合は違います。


まず、餅の風味や食感を楽しんだ後にジェラートがお口の中で餅と合わさるのです。しかも、基本的に「舐める」のではなく「噛む」行為が起点となるため、それらを考慮した味づくりはとても繊細であり、苦労の積み上げがありました。

数々の失敗を繰り返した結果、餅を起点とした味づくりのプロセスがまとまり、現在のようなたくさんの味(フレーバー)を提供できるようになりました。

理想のシルエットを求めて

「ジェラ餅」の魅力は食感だけではありません。丸みのある可愛らしい見た目もまた重要な個性です。

“ジェラートを餅で包む”、言葉で表現するとそれだけの事のようですが、スイーツらしい見栄えを作り出すことは簡単ではありませんでした。

まず提供までの時間の問題です。ジェラートである以上、フリーザーから出したあとは溶けはじめてしまいます。ある程度は許容範囲ですが、通常のジェラートとは異なり、包む、盛り付けるという工程が入る以上、どうしてもスピードが求められます。”急ぎながらも丁寧に”という相反する行動を繰り返し行えるようになるには相応の訓練が必要でした。

そして、2段構成の実現(ジェラ餅は最初から2段構想でした)。時間を気にする中で、丸い形のうえにさらに丸い形をのせる作業が発生します。最終的にピックを指すことで固定の強度を上げる手法を採用しましたが、そこに至るまでの道のりは長く険しいものでした。

バランスの良いジェラートの大きさ、そしてシルエットに加わるピックの形状、素材選びなど、良い対策が出たとしても実現には多くの課題が発生します。

あまりの難しさに「非効率なので2段は諦めたら?」という声も挙がるほどでした。

しかし、理想的なシルエットはお客様の心をきっと射止めてくれると信じ、執念とも言えるほどの熱意の末に、ついに実現することができました。

苦労が報われた、その瞬間

数々の困難を乗り越え、2023年7月20日、ついに「ジェラ餅」が世に出ることになりました。

伊勢神宮付近の立地とは言え、メインストリートから少し外れた場所のお店です。同様の条件で成功した飲食店の例は無く、不安を抱えながらのスタートとなりました。

しかし、その不安はあっという間に消え去ることに。

「ジェラ餅」の個性的で可愛らしい見た目、そしてその制作工程はお客様の心を掴み、写真や動画をたくさんの方がスマートフォンで撮影し、SNSを通じて広げてくださいました。

それがメディアの目に留まり、取材を受けることでさらに遠方の方々まで「ジェラ餅」の誕生が伝わることになりました。

「ジェラ餅」が世に出てしばらく経ちましたが、いまも変わらずお求めいただけているのも、多くの苦労があってのことだと感じています。

これに満足することなく、私たち”イモンネ”オリジナルの「ジェラ餅」がさらに多くの方に愛されるよう、精進を重ねて皆様にお届けしていきたいと思います。

「ジェラ餅」は和と洋の伝統が融合した革新的な新感覚スイーツです。
ほし芋の優しい甘みだけでなく、数々のフレーバー、そして餅と合わさった独特の食感を是非ご堪能ください。